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ムラって何?

レトロ印刷の特徴のひとつ、「色ムラが出る」ですが、
“ムラ”って言われてもどんなふうになるのか、なかなか想像できないですよね。



半水性のインクなので、濃度の高いベタが広範囲にあると、
均一な濃度で印刷するのがとても難しくなります。
どうしてもインクの乗り方にばらつきが出て、
水の染みのような濃淡差が出てしまいます。



このように、同じ紙・インクでもデザインの形によって
ムラの出方はバラバラです。
個体差がでるので、同じロットの中でも
ムラの多い・少ないがあったり、

用紙やインクの組み合わせでも出方や程度が異なるので、
「これくらいの面積・濃度なら大丈夫!」と言い切ることが
出来ないのが難しいところ。


この「色ムラ」も、完全回避は難しいのですが、
「針跡」「枠ブレ」と同じく
濃度を下げることで軽減はできます。

濃度を下げれば、物理的にインク量が減るので、
下げれば下げるほどムラの発生率は下がります!



【2019更新!】見えない白インクpart2

2017年に「見えない白インク」というエントリーをUPしたことを
皆さん覚えておられるでしょうか?
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

【見えない⁉白インク】

けれどその時から新しい用紙が増え、廃番になった用紙もあり、
平成も終わろうとしている今、最新の白インク事情を公開しよう!と
2019年1月にtwitterで「白インクの効果的な使い方」という特集をしました!


モーメントにまとめておりますので
上記リンクからどうぞ~

いや~しかしほんとに見えないですね








刷ってる……?



灰色の紙、ねずみ・しらす裏面・
にごり紙銀鼠。

グレーの紙なら白インク、見えるんじゃない?って思う方、
多いと思うんですが、
実はとっても見づらいんです……
名刺などに文字情報で使うのは
おすすめしておりません!



茶色い紙も……見えなくはないですがとっても薄め!


黒い紙なら見えますね~(ほっ(*_*;











そんなインビジブルな白インクですが、
きっと輝く瞬間があるはず……!
たとえば













あえての白い紙に白インク
背景の模様なら、角度によっては見えてくる!



ノートや天のりメモの罫線として!
目立たないけどいい仕事します!


文字色を邪魔しないので、背景の模様にさりげなく使ったり……

そのままでは見えにくいですが、ツヤプリすると盛り上がるので
白い紙でも存在感が出ます。

ツヤプリすると色味が沈むので、紙色の影響を受けやすく、
ちょっとグレーっぽい発色になります。

また、あえて混色させてみたり







刷る順番を工夫すれば、上に乗るインクを弾いて
おもしろい効果が現れたり
一番上に刷れば
下のインクがうっすら透けて
不思議な感じの仕上がりに。











いかがでしょうか?ちょっとくせのある「白インク」ですが、
特徴を生かしたデザインで、効果的に使ってみてくださいね~

端ブレって何?

枠のあるデザインを「ペラ紙・フチあり」で入稿した時、
「端の部分が滲んだようになってしまいます」とJAMから連絡が来たことがある方、
けっこういらっしゃるんじゃないでしょうか?

「紙の端にあるデザインや文字が、ブレて滲んだような仕上がりになります」
JAMではこれを「端ブレ」と呼んでいます。

JAMのフチあり印刷は、A3もしくはB4の用紙にいくつか並べて印刷します。

「針あとって何?」の項目でも触れましたが、

インクは粘度があるので、紙をインクドラムから剥がす際、
紙の端に刷られた部分が排紙の衝撃でブレて、
にじんだようになってしまうんです。







排紙口の方に起こりやすいのですが、
反対側の端にも起こってしまうことも。
濃度の高い部分や、より紙の端(角の付近)に近いと起こりやすくなります。

たとえばA4フチあり仕上がりだと、A3に二つ並べて印刷するので、
枠のデザインの角がこのように滲んでいます。






















わかりやすいように太い枠を印刷しましたが、
紙の端にあるデザインやオブジェクトは、枠に限らず
滲んだり、ぶれたようになってしまうんです。

線画の総柄や、デザインの下部に配置することの多い
住所やロゴなどの文字情報でも
にじんでしまうことがあります。



ではどうすれば避けられるの?というところですが、
レトロ印刷の性質上、完全回避は難しいです。

でも、濃度を下げたり余白を多くとることで軽減はできます!!
写真は100%の枠と、80%に下げたものの比較です。





















う~ん、若干ましにはなりましたが、
やっぱり紙端に近い部分はにじんでいますね。



















フチの余白を5mmではなく10mmとったもの。
だいぶマシになりました!



紙の端に配置するオブジェクトはなるべく濃度を下げる、
なるべく余白を多くとる、というダブル処置が安心かもしれません。
フチあり規格ではなく、トンボ断裁で作成するというのも一つの手ですね。



見えない!?白インク














クラフト紙や黒い紙に映える白インク、とってもかわいいですよね。
JAMでも大人気のインクですが、こいつがちょっと曲者・・・


とってもうすい

ショッピングバッグや本の表紙など、ふだん目にする白インクの印刷物は、
ペンキのようにハッキリとした色で、小さい文字などもちゃんと読めるものが多いと思います。

だけど、JAMの白インクは・・・













とってもうすめ!
紙の地色が透けてみえる感じです。

(※暗い写真で恐縮ですが、色味を補正すると実物よりなんだか
「見える」感じになってしまうのです・・・

 なので、JAM置きやフェイスブック用にスキャンすると、
肉眼で見るよりはっきり写ってしまうんですね。
このうすさを画面で伝えるのが難しい・・・(^_^;)















濃いめの色味なはずのクラフト紙やにごり紙墨でも、
インクの色味が沈みがちな発色です。
小さな文字や、濃度を落とした場合はさらに見えにくくなります。

なので、なるべく100%濃度をおすすめしているのですが、
うすくてもちゃんと(?)色ムラがでますので、ベタ面は要注意ですね~。

灰色系の紙は要注意!

スタンダードな「ねずみ」や、「はんくろ」「しらす」のウラ、「にごり紙銀鼠」など、
 灰色系の紙はJAMでもとっても人気!

でも、 これらの紙に白インクを刷ると・・・

あれっ!?見えない!?

















角度を変えると・・・
 うっすら見えます!
(ねずみ)



















何も印刷していないように見えますが・・・

角度を変えると・・・
(しらす)










うすい・・・!

読めなくては困る文字などには不向きなので、
インクや紙の変更をおすすめすることもあります。


ちなみに、ツヤプリをするとさらに色味が沈んで、グレーのような発色になります。





















シルクスクリーンのKOTTERIインクがうらやましい・・・


ですが、見えにくさを逆手にとって背景の模様に使ったり、
あえての白い紙に印刷したりと、工夫のし甲斐があるインクですよ!


※6月21日追記
5月30日にしらすがリニューアルしました。
オモテはより白く、ウラはちょっぴり濃くなって新登場です。
白インクの発色は・・・ちょっぴりだけ見えやすくなった!??



インクが沈む!?まっくろの怪
















大人気の用紙「まっくろ」、白インクや金インクが映える紙ですよね(^・^)

だけど、JAMのインクの性質上、紙の地色が透けて見えるので、
インクによってはだいぶ見え方が変わってしまう紙でもあるんです・・・
(以下すべて100%濃度)








モニターの具合もありますので、見たまんまとはいきませんが、
このインクの変化が伝わりますでしょうか?!

黄みの強いインク、青みの強いインクは似た発色になってしまいます。
黒・透明に至っては、隠れ蓑のようにほぼ見えません!
逆にパステル系や蛍光インクは相性ばっちりですね。
沈むインクを逆手にとって、渋い色味を狙ってみるのもアリかも!?

仕上りが心配な方は、試し刷りをドウゾ~!(^^)!




金インクで特別をつくろう


レトロ印刷には、現在32色のインクがあるのですが
1色だけ特別な扱いのインクがあります。

それが、金インクです。

レトロ印刷のインクは、黒でも蛍光色でも基本的に同じ料金なのですが、
金インクだけはちょっぴりお高め。

でも、金色のキラキラの特別な輝きは
他のインクではどうしても表現できないものです!
今回は気合いをいれて、ちょっぴり奮発しよう。
そんな気持ちで金インクを使ってみてください!

しかし、このレトロ印刷の金インク、
ちょっぴりクセがあるんです。


◎インクが落ちやすい

金箔のような、つるつるとした金を想像されることが多いのですが、
JAMの金インクは賞状の枠部分のような粉っぽい金インクです。
他のどのインクよりもインク落ちが大きいため、広い面積の印刷はあまり向いていません。
また、製本の表紙など、頻繁に手に触れるものに使う際には注意が必要です。



◎ツヤプリが出来ない

金インクを使用した印刷物をもう一度機械に通すと
インクがおち、機械内部がかなり汚れてしまうので、ツヤプリ加工との併用ができません。
ツヤプリも金インクも、どちらも魅力的なんですが…どちらか片方のみに絞ってくださいね。



◎片面にしか使えない

これも同じ「機械の汚れ」という理由から、片面に金インクが使われた場合は
もう片面には金は使えません。
そんなこと言ったって!両面、金インクを使いたい!
という場合は、「似せ金」として裏面は黄土を使うのも
アリかもしれませんね◎



◎ミシン目・製本の加工は要相談

さっき貼った写真のように、加工の機械も汚れてしまいます。
金インクの面積が少なければ問題ないのですが
面積が広く、汚れが懸念される場合は加工をお断りする場合もあります。
ご注文前に一度ご相談くださいね!



◎ほとんど混色せず、一番上にのる

レトロ印刷のインクは、重なる部分は色が混ざります。
しかし金インクは他のインクをはじきやすく、ほとんど混色しません!
黒インクの上にもしっかり発色してくれるんですよ。



…と、いろいろ金インクの個性を書き連ねましたが
そのクセも全部愛したくなるくらい、
金インクは印刷物に最高の特別感を加えてくれるんです。



過去のJAM置きから、金インクの素敵な作品をいくつかご紹介します!


●黒い紙×金インクの相性は抜群!!
くろ×金・黒・水・白

にごり紙墨×金

にごり紙墨×金・白

にごり紙墨×白・黄緑・もも・金


●上に乗るのを利用して、大胆に金を重ねてみる!

しろ×金・蛍光ピンク
ねずみ×金・黒

バウム×金・黒



●年賀状やクリスマスカードにもキラキラ大活躍!!


しろ×金・ラムネ・赤

ベルーガ×金・ラムネ


●1色でシンプルが、カッコイイ…!!






・最近、インクの組み合わせもマンネリ化してきたな~
・ちょっとパンチが欲しいな~
・なにかひとつ、特別感が欲しいな~

そんな時は、是非!金インクを使ってみて下さい◎





透明で涼しい印刷を作る


今日から8月!ああ~、夏本番が始まってしまいました~
うだるような暑さでバテてしまいそうです。

JAMの工場も本当に暑くて、スタッフみんなでびちょびちょです。
特にツヤプリをすると460度まで機械が温まるので、それはもう…

そんな時には透明インクで涼しくなりましょう!
前回の記事、ツヤプリで活躍した透明インクさんですが
こんな使い方もあるんですよ。

クラフト紙に透明インク

色紙やホワイトのような明るい紙には全然みえない透明インクですが
濃い地の紙(クラフト紙やにごり紙など)にはこんな風に
紙に水が染みたような仕上がりになります。
水面の写真を刷ってみました。


ハトロン紙に透明インク
裏に透けやすいハトロン紙に透明インクを刷ってみると
その部分が更に透けやすくなります。
(濃い色の机に置いて写真を撮っています)


下に別の印刷物を置くと、ほのかに透けていい感じです◎
これを利用して、ちょちょいと加工して…


じゃじゃん!
こんな感じで透け感が涼しいレターセットができました!

これで暑中お見舞いを送るのもいいかもしれない。

透明インクは扱いがちょっと特殊なので、冒険するのがコワイ、という人は
色紙のブルーや、アクア・青・水・ミント・ラムネのような
寒色系のインクを使って涼しくなるのをおススメします!

透明インクは他のインクと少し成分が違い
時間経過でぼやけたりにじんだりするので、細かなデザインにはご注意くださいね


夏が好きな人、苦手な人、さまざまとは思いますが
レトロ印刷で夏を楽しんでみませんか?