レトロ印刷はインクが半水性のため、完全に定着しません。
綺麗な紙、表面がつるつるした紙だと
インクをはじいて、印刷が出来ません!!
そのため、JAMの印刷に合う紙を日本全国探し回って、
元々印刷用ではないものもレトロ印刷用紙として
取り扱っています!
JAMの紙たちは、知れば知るほど好きになります。
紙たちの愛おしい部分を、ちょっとだけご紹介。
わら半紙 |
でも、知ってましたか?これって実は「わら半紙風」なんです。
わらの繊維が入っていないパルプの紙なんですよ~。
JAMにある「富士わら紙」、これには本物のわらの繊維が
入っているんですよ。
富士わら紙 |
それは静岡県の製紙会社さんに頼んで
JAM用に紙を漉いてもらっているからです!
富士山の麓で育った稲を秋に収穫し、そのわらを紙にしてもらっています!
秋は稲刈り~~ |
そのため、秋の収穫の時期にしか藁が手に入りません!
ということは紙は年に1回しか作れません!!
そのため、どこかのタイミングで富士わら紙の在庫がなくなったら
次の秋まで入荷できない、という何とも愛おしい紙なのです!!
次の紙は「レトロ紙」です!
レトロ紙A・B・C |
表面がザラザラ |
印刷面にカスレが大きくなるのが特徴です!
マガジン紙という漫画雑誌のような紙で
製本の本文用紙に大人気です!!
個人的に一番ストーリーとして好きなのがこの「くず紙」です!
くず紙 |
元の紙の色の粒がたくさん入っていたり、
時々文字なんかが入っていたりして面白いんです!!
このくず紙、元々は電球の緩衝材でした。
並々のボール紙っぽいのに包まれているの、見たことありませんか?
でも最近、電球自体が少なくなりましたね、、
そう、LEDの出現によって…
LEDの影響で居場所を失う電球 |
LEDの出現で、電球の市場が極端に減少しました。
それに伴い、電球の緩衝材自体も不要となり…
JAMのくず紙も、もう生産終了してしまったのです!!
そのためくず紙は在庫限りの紙になりました!
LEDの出現がこんなところにまで影響するとは!
まだたくさん確保はしているのですが、その在庫もいつなくなるかわかりません!
紙がなくなってしまうのは、ほんとうに寂しいです、、。
在庫限定紙といえば、「雲華紙」もそうです!
こちらは、もはや幻の紙です。
雲華紙 芥子 |
押入れのふすまの裏側、見てみてください!
こんな雲の模様入っていませんか?(最近のは入ってないのかな~)
これを果敢にもJAMは印刷用にしました!
するとどうでしょう!
割と!雲が!印刷の!邪魔!
なんて。その雲を取って、フラットな色の和紙にしてもらったのが
「にごり紙」です。
上:にごり紙 下:雲華紙 |
幻の紙!!!ゴメンナサイ!!
うん!いい感じに印刷できそう!
和紙なので、なかなかにシブい色のラインナップそろえてますよ~~
名前も割と好き。
にごり紙 青磁・松茶・銀鼠・芥子・墨・鶯・露草
シッブーーーー!
名前といえば、JAMで勝手に名付けている名前の紙が多いんですよ!
「ハトロン紙」「ポッポ紙」はその最たるもの!(だと私は思ってます)
上:ハトロン紙 下:ポッポ紙 |
一般的にいう「ハトロン紙」は片面に光沢のあるクラフト紙のことなので
下の方もハトロン紙で間違いはないのですが…
洒落の好きな大阪のJAMスタッフです。
ハトロン→ハト→ハトポッポ!
ハトポッポ |
最近出た紙にも、同じようなネーミングがあるんです。
バウムと、クーヘン… |
う~ん、これ説明必要あるかな~~、、一応しとこ!
最初、クリーム色のふんわりした色味の綺麗な紙を作って売り出す時に
バウムクーヘンみたい!って話がでて、そのまま「バウム」で売り出し。
バウムが人気で、とれもきれいな紙だったので
その色味を抜いて真っ白にした紙をバウムの兄弟として売り出すことに!
そりゃあもう「クーヘン」しかないでしょう。
ドイツ語でバウムは「木」、クーヘンは「ケーキ」という意味で
色味と名前の意味もばっちりだったので、即決でした!
名前についてもうちょっと語らせてもらってもいいなら、
厚紙の「しらす」ですかね。
しらす |
その色味から雑魚の「しらす」の連想もありますが、
それだけではなく鹿児島県などで有名な「シラス台地」の
火山灰なんかの色味もかけているんです。
コレ、気づかない人の方が多そう!
両面で風合いが違う紙といえば
厚紙の「くろ」ですね!