リソグラフ大解剖


レトロ印刷では、あのプリントゴッコでお馴染みの、
RISO科学工業さんの『リソグラフ』というデジタル印刷機を使っています。

シルクスクリーンやレトロ印刷は【孔版印刷】に分類されます。
孔版印刷とは、スクリーン状の版に小さな孔をあけ、そこからインクを押し出す印刷方法です。

今回はあまり知られていない、『リソグラフ』についてご紹介します◎


レトロというだけあって、機械も昔ながらの機械で印刷しているんだろう!
と思われる方もたくさんいると思いますが、、、

やや汚いですが・・・


実は結構レトロ感のない機械なんですよ!
オフィスにあるコピー機の様な印刷機です。
本来は、高速で何枚も印刷する為の印刷機ですが、
レトロ印刷では、あえて手間暇をかけ、
2回刷りや3回刷りなどをして、味のある印刷を生み出しています。

中にはインクドラム


印刷時には、インクドラムを2本(2色)まで入れることができます。
ですので、3色刷りの場合は、一度印刷した紙を一日乾かし、
次の日に2回目の印刷をしています。
多色印刷の場合ズレが出やすいのも、
色数が増えるほど納期が長くなるのも、このためなんです。

こちらはドラムの中に入っているインク達!全32色です


印刷は、熱によって孔が開けられたスクリーン(マスター)を、
ドラムに巻き付けて印刷されています。
マスターは薄いシート状になっているため、
ベタなどを印刷するときには、マスターがよれてしまったり、
版が伸びたり、時には穴があいてしまったりと、
印字が多ければ多いほど、様々なリスクがあるんです。
2色印刷でも版のズレがありますので、
特に細かいイラストなどの場合は、合わせるのが難しくなります。



濃度を下げれば色ムラなどのリスクも軽減されるので、
印字面積が広いベタの場合は、なるべく濃度下げをお願いしています!


印刷のしくみ

リソグラフは通常薄紙や、既成の紙専用に作られているため、
レトロ印刷にある厚紙や、ふわっとした紙などは印刷機に通りにくい事がよくあります。

特に厚紙は天気や湿度などによって、刷りやすさが変化するので、
寒さで紙が堅くなる冬の時期は、ビニールハウスにて紙を温めてから印刷しています!



【ズレるカスれる】が、レトロ印刷の醍醐味ではありますが、
実際はズレないよう、カスれないように丁寧に印刷しています。
それでも、機械や紙、インクの特性上、ズレとカスれが起こってしまうのです~~

どうか皆さま、ご理解頂けますようおねがいします(´▽`)